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【Cesiumの活用事例】Cesiumをもっと身近で体感する方法



宇宙規模で地図を見ることが可能な3Dビューワである Cesium
Cesiumはアメリカを中心に多くの事業に活用されています。
今回は、実際にCesiumを活用するとどのようなことができるのか、その事例をご紹介いたします。











1. 教育現場で活用
Cesiumとは、パソコンやスマートフォンで簡単に表示することが可能な3Dビューワーエンジンです。
Cesiumの特性を活かして、教育現場での活用が可能な事例をご紹介いたします。

3D地図で旅しよう
Cesiumは建物の標高をデータとして入力することで再現し、様々な角度から見ることが可能になります。
また、3Dカメラなどを使うことによって屋内の様子を撮影し、地図上にリンクを貼り付けることもできます。
観光地などのマップとしてCesiumを利用すれば、実際にその場を訪れているような感覚を味わうこともできます。歴史的な建物を遠方にいながら見学することができるため、教育現場で活かすことも可能です。

ジオパーク
ジオパーク とは、「地域・大地(Geo)」と「公園(Park)」が組み合わさった「大地の公園」という意味の言葉で、地球を学びながら楽しむ場所のことを指します。
ジオパークでは、見どころになる場所がジオサイトに登録され、教育にも活かされています。
Cesiumを利用して、このジオパークを再現することが可能です。実際に出向かなくても地形や地球の成り立ちを学び、子どもの教育に役立てることができます。





2. データを視覚化
地形や都市のデータをCesiumに取り込み、地図上で視覚化することが可能です。
この特徴を活かした事例をご紹介いたします。

地質調査
日本の地質は、エリアごとに各研究者が独自の研究を行っていたため、隣り合う地質図で境界線や構造などが合致しないという課題がありました。
この課題を解決したのがシームレス地質図で、日本の全域を統一された凡例で表現した最も詳細な内容となっており、日々研究が行われています。
Cesiumを使ってこのシームレス地質図に地理院の標高タイルを組み合わせて、3Dで地形を客観視することが可能です。また、傾斜量や陰影図など設定を変更することで表示の調整ができます。

都市計画
都市計画を行うために、3Dで都市モデルを表示することの需要が高まっています。
お客様がお持ちの建物の点群データなどをCesiumによって、高精度の3Dモデルとして可視化することができます。

防災計画
東日本大震災以降、防災の意識が高まり、同時に情報通信技術が普及したことにより防災アプリの開発が積極的に行われています。
Cesiumは時系列データの表示が可能なため、津波が時間ごとに、どのように変化するのかを視覚化できます。
従来の最大浸水深のみ表示するハザードマップに比べると時間発展を詳細に確認することができるため、避難経路を考える上で有効であるといえます。

航空宇宙産業
国際宇宙ステーションの現在地と軌道を、Cesiumのバーチャル地球儀上で視覚化することができます。
時間と座標のデータを組み合わせることによって衛星軌道を表現しており、時刻と連動しているため時間経過に合わせて国際宇宙ステーションが衛生起動に沿って移動する様子がわかります。
Cesiumの画面左下にあるUIを動かすことで、時間を早めたり戻したりすることも可能になります。
これは宇宙規模の3Dビューワーならではの事例といえます。




3. アプリケーションに活用
Cesiumは様々なアプリケーションで活用できます。

地図上で映画のシーンを再現
地図上に物体を表示させる機能を利用して、都市に怪獣を出現させるというアプリケーションが開発されています。
時系列表示機能によって、怪獣が映画のシーンと同じように出現してから街中を動き回り、捕獲されるまでの様子を再現しています。
同じ機能を用いて、車や飛行機を好きな場所で動かすことができるアプリケーションも存在します。

VRモード
Cesiumで表示した3D地図をVRモードにすることで、エンターテインメントとしての楽しみ方が広がります。
Cesiumはver.1.18からVRモードの対応が始まり、プラグインによってVR機能を使うことができるようになります。
画面のVRボタンで切り替えると、スマートフォンを動かすだけで視点変更が可能です。データを充実させることが出来れば、よりリアリティのあるバーチャルツアーが期待されます。




4. まとめ
今回いくつかの事例をご紹介しましたが、Cesiumはデータ収集やプラグインによって活用できる幅が大きく広がる3Dビューワです。2Dでは視認しづらい部分も、3D表示にすることによってデータの分析がしやすくなり、計画立案やアプリケーション開発がさらに活発化すると考えられます。


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