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現実と仮想の双子「デジタルツイン」が製造業にもたらすメリット



製造業を中心に、徐々に実用化されつつある「デジタルツイン」ですが、馴染みの無い方も多いと思います。
デジタルツインの導入により多くのメリットがもたらされることから、今後普及が加速すると予想されます。
いったいデジタルツインとは何なのか、その概要とメリットを解説します。

活用事例についてはこちら 【 製造業だけじゃない?デジタルツインの活用事例 】







1. デジタルツインとは?
まずはデジタルツインの基本的な解説です。

デジタルツイン(Digital Twin)
AI(Artificial Intelligence:人工知能)、AR(Augmented Reality:拡張現実)VR(Virtual Reality:仮想現実)など、近年普及した技術とも密接に関連することから、注目が集まりつつあるデジタルツイン。
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)などを利用して、現実世界の情報をデジタル空間に送り込み、デジタル空間に現実世界の環境を再現するシステムを指します。
デジタルツインは文字通り「デジタルの双子」を意味し、仮想のデジタル空間でシミュレーションやモニタリングを行い、それを現実世界にフィードバックするなど、さまざまな効果が期待できます。

IoT(Internet of Things)
モノのインターネットと訳され、さまざまなモノがインターネットを通じてコンピュータやスマートフォンなどと相互に通信することを意味します。
例)IoTに対応したエアコンを、外出先からスマートフォンから遠隔で電源のON/OFFを操作したり、リビングのの気温を確認して、冷房温度を調整する


従来のシミュレーションとの違い
従来のシミュレーションは対象のひとつの行程あるいは現状を抜き出して行うものであることに対し、デジタルツインでは対象全体をデジタル空間に再現します。
例えば現場でエラーが起きた場合、デジタルツインで即座にシミュレーションを行い原因の究明をを行うなど、俯瞰的なシミュレーションを実現します。

デジタルツインと「CPS」
デジタルツインを語る上では、CPS(Cyber-Physical System:サイバーフィジカルシステム)がキーワードとなります。
デジタルでのシミュレーションを現実にフィードバックするプロセスを繰り返し、改善につなげるサイクルを指します。



こうしたサイクルにより、現実空間とデジタル空間が一体となって、デジタルツインの考えかたが構成されます。




2. デジタルツインのメリット
デジタルツインの導入で見込まれるメリットから、代表的なものを3つご紹介します。

試算が容易
製造業において、製品開発の現場で、コストや物理的なスペースの制限から、新製品開発に着手しづらい場面があるのではないでしょうか。
仮想空間には物理的な制限がありませんので、デジタルツインの活用で従来よりも簡単に、そして気軽にさまざまな試算が可能となり、必要なコストが算出できます。 結果が失敗に終わっても、仮想空間でのシミュレーションであるため、リスクを小さく留められることも魅力です。

作業の円滑化
メンテナンスや設備の保全がスムーズになるのも、デジタルツインが持つ大きなメリットです。
製造ラインでエラーが起きた場合、どこで問題が生じ、何に起因するのか、従来よりも時間を要さずに究明できます。
出荷後、すでに流通している製品に問題が発生した場合にも、仮想空間のデータを調査することで原因の特定に至るでしょう。

コストの削減
新製品の開発には、試作やテストは必要不可欠な工程です。
製品の種類にもよりますが、現実空間での試作には多大なコストがかかります。
自動車を例に挙げると、試作車両にテストドライバーが乗り込み、専用コースを何度も試走するのが従来の手法です。
しかし、デジタルツインの導入でこれらを仮想空間で行うことにより、省力化とコストダウンを見込めます。




3. デジタルツインの未来
デジタルツインは、今後の社会にどのような影響を与えるのでしょうか。

社会システムの最適化
デジタルツインが広く浸透するにはもう少し時間がかかりそうですが、一説では今後の10年間で現実とデジタルが相互で補完し合い、製造業を含めた社会システムの最適化が進むと言われています。
デジタルツインと関わりの深いものとして、産業用ロボットが挙げられますが、これらが相互に作用しあい、さらなる生産プロセスの最適化につながっていくでしょう。

製造業以外への普及
ここまで、製造業にフォーカスした話が続きましたが、それ以外の分野にもデジタルツインが普及しつつあります。
2018年のFIFAワールドカップではデジタルツインが駆使され、選手の動きをリアルタイムに記録して分析・可視化するシステムが導入されました。
データ分析の担当者はタブレットでデータを確認し、監督に意見を送ったそうです。
このシステムがより進化すれば、選手の疲労度が可視化され、それに応じた選手交代など、采配に活かされるでしょう。




4. まとめ
デジタルツインの導入で、シミュレーションやコスト削減など、製造業を中心に多くのメリットが見込めます。
また、今後は製造業以外の分野でも幅広い普及が期待され、さらに注目度が高まることが予想されます。

鳥瞰図(ちょうかんず)の具体的な事例と効果的な利用方法

多くの分野に展開する「デジタルツイン」の活用事例

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